第47回 ハロウィンの章
2024年11月07日
お題:かぼちゃ、ゴースト
コツン。
足元にはころころと可愛らしいかぼちゃが転がってきた。
ぎりぎり片手で持てないくらいのサイズ、
周りを見渡しても畑やら、落とした人はいない。
なぜこんな道の真ん中にかぼちゃがひとつ、ころんと転がっているのだろうか。
ただ、そこに置いておくのはかわいそうな気がして持って帰ることにした。
軽く洗って机の上でつんつんと指でつつく、
ふと耳元でくすくすと、笑い声が聞こえた。
周りを見渡しても誰もいない、気のせいか。
すると突然テレビがついた。何も触っていないのに!?
と、驚いているとテレビの番組でちょうどパンプキンパイを作っている。
材料も冷蔵庫にありそうだったので、早速作ってみる。
立ち込める香りを嗅ぐと、ぐうとお腹が鳴った。
六等分にして切り分ける。
一切れ取って机で食べる。即席で作った割には美味しくできた、ぺろりと食べてしまった。
もう一切れ食べようとキッチンに戻ると、残り4切れになっていた。
どうやら腹ペコなゴーストがいたらしい。
touhukan 409